講演趣旨

　タイでは、本年（2011年）7月に歴史的政権交代により一時的な政治的混乱が生じたにもかかわらず、安定した経済成長を続けています。好調な経済発展が続くアジア諸国の中でも、特にタイは、インフラが整備され、労働力が安定し、法制度も比較的整っています。そのため、来年以降も、製造拠点または商品やサービスの提供市場として、タイは日本企業にとってますますその重要性を増してくると予想されます。

　そこで本セミナーでは、タイへの新規事業進出・投資、現地子会社の管理、現地でのM&A等に当たり、押さえておきたい重要な法制度や現地の事情について、基本知識から実務上の留意点に至るまでを実例を交えて解説します。
　

講演項目

1．タイの外資規制
　(1) 外国人事業法、個別の事業法
　(2) 外国人事業許可の取得、外資規制回避の合弁スキーム
　(3) 土地保有規制
　(4) 投資奨励制度

2．タイの会社法制
　(1) 非公開会社の設立・運営・機関設計
　(2) 出口戦略（株式譲渡、解散・清算）
　(3) 公開会社法、上場会社の公開買付規制

3．タイの労働法制
　(1)労働保護法と労働関係法
　(2)解雇・人員整理の手法
　(3)労使紛争の解決方法
　(4)外国人の就労許可の取得

4．タイ法務のその他の重要分野
　(1) 製造物責任
　(2) 商標
　(3) 仲裁
　(4) 税務など

5．タイの現地事情と最近の動向