【2021/2/4更新】特集:ESG・SDGsプラットフォーム

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今日、SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)やESG(Environment(環境)、Society(社会)、Governance(ガバナンス))の視点は、事業会社の経営、公共セクターの事業、金融機関や機関投資家による投資や融資の判断において欠かすことのできないテーマになっています。SDGsは国連が主導する2030年までの目標であり、また、世界の主要な機関投資家がESG投資にコミットする姿勢を明確にするなど、これらは一過性のブームに終わらないことが予想され、腰を据えた取り組みが求められます。

当事務所では、リーガルアドバイスを切り口として、企業・投資家・自治体等による未来志向の検討を全方位からサポートいたします。
 

個別テーマ1:SDGs債

  • 事前検討、発行開示書類、期中・償還後のレポートに関する支援

グリーンボンドとは、一般に、環境改善効果の見込まれるプロジェクトに充当する資金の調達のために発行される債券をいいます。企業や地方自治体等は、グリーンボンドの発行を通じて、社会的な支持を拡げるとともに、国内外の新たな投資家層からの投資を呼び込むことが期待できます。

発行する債券をグリーンボンドと称するためには一定の基準を充足する必要があり、外部評価機関からの意見を取得するなど、通常の債券発行には存在しない手続きが生じます。また、発行時のみならず、以降も調達資金の充当状況や環境改善効果の算定状況などを定期的に報告することが求められます。

また、その調達資金を社会問題の解決のために充当するソーシャルボンドや、グリーンとソーシャルの双方の特徴を併せ持つサステナビリティボンドも、公的性格を有する発行体以外の発行事例が急増しています。

当事務所は、「SDGs債」と総称されるこれらの債券について、一般事業会社、金融機関、J-REIT、外国会社などによる発行の支援実績を豊富に有しており、これから発行を検討している潜在的な発行体にも有益なアドバイスを提供いたします。

 

個別テーマ2:ESG/SDGs金融

  • 事前検討、ストラクチャー支援、契約書作成・検討、期中管理

グリーンプロジェクトへの資金を融資するグリーンローンや、コーポレートローンを借主のサステナビリティ経営の高度化と結びつけるサステナビリティ・リンク・ローン等、融資形態の金融を通じたSDGs/ESGの取組みも加速しています。

融資の場合、貸主・借主間の対話を通じた柔軟なストラクチャー設計や契約書その他の書類への反映が可能であり、関係者による創意工夫も期待されます。中小規模の案件組成も容易であり、地域の企業や金融機関が一体となって、地方創生や地域特有のESG課題の解決に取り組む事例も見られます。

グリーンローン等のESG金融においては、厳格な資金使途・資金利用の管理が求められるため、プロジェクトファイナンス等の枠組みを利用することも考えられます。また、グリーンプロジェクトへのプロジェクトファイナンスを証券化の手法を用いてリパッケージし、別の金融商品として投資家に販売する例もあります。

当事務所は、多様なファイナンス案件の実績を背景に、SDGs/ESG金融に関するストラクチャー、ドキュメンテーション支援の経験も着実に積み上げており、金融機関・資金調達者それぞれの立場から、案件のニーズに応じたアドバイスを提供いたします。

  • イスラム金融方式でのESGファイナンス

イスラム金融において考慮されるシャリア(イスラム法)準則は、ESG投融資において考慮される非財務指標との親和性が高く、両者を融合させた金融手法はマレーシア中央銀行もValue-based Intermediation Financing and Investment Impact Assessment Frameworkとして促進しています。

ハラルビジネスに関わるなどイスラム諸国での事業活動を行う企業にとっては、これまでもイスラム金融方式で資金調達を行うニーズがありました。今後は、こうした企業がイスラム金融方式のESGファイナンスを活用することにより、ESG目標の達成に取り組む姿勢を広く社会に示していくことも期待されます。

当事務所は、ESGファイナンス及びイスラム金融双方の分野における豊富な経験を活用し、国際的なガイドラインや原則を個別案件の実情に即して適用するための検討を積み重ね、様々な金融手法を通じて国内外でのESGファイナンスの更なる拡大のために貢献して参ります。

 

個別テーマ3:ESG/SDGsと開示

  • 統合報告書や有価証券報告書等における開示に関する支援

気候変動が金融システムの安定を損なうおそれがあるという指摘に端を発し、2017年6月にTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosure、気候関連財務情報開示タスクフォース)が最終報告書を公表し、企業による投資家向け気候関連情報の開示フレームワークが提言されました。

日本においては、企業の効果的な情報開示や開示された情報を金融機関等の適切な投資判断に繋げるための取り組みについて議論する場としてTCFDコンソーシアムが設立され、活発な活動が展開されています。企業は、投資家の投資判断に資する積極的な情報開示が求められる一方で、気候関連情報は将来予測が容易でないなどの点において開示に慎重な検討が欠かせません。

当事務所は、TCFD提言への賛同を表明している世界でも稀有な法律事務所としてTCFDコンソーシアムに参加しており、企業と投資家を結ぶ適切な情報開示をサポートします。

 

個別テーマ4:不動産・インフラファイナンスとESG/SDGs

  • 事前検討、ストラクチャー支援、開示書類、契約書作成・検討、期中管理

不動産/インフラファイナンスの文脈でもESG/SDGsも取引の重要な要素となっています。

J-REITにおいては、以前よりポートフォリオ物件について環境性能等に関する専門機関の環境(グリーン)認証・評価を取得しており、それを積極的に開示・公表しています。当該認証・評価としては、たとえば、DBJ Green Building認証、CASBEE、BELLSといったものが挙げられます。また、J-REITや上場インフラファンドがGRESBの評価を取得するケースも増えており、同じく開示・公表しています。

加えて、J-REITではここ数年グリーンボンドの発行事例が大幅に増えています。グリーンボンドを発行する際には、ファイナンスフレームワークや個別の発行債券についてESG評価機関や格付機関等からグリーン評価を受けており、かかるフレームワークや評価の内容について発行開示書類に開示しています。また、直近では上場インフラファンドがグリーンエクイティを発行する事例も出ています。

さらに、J-REITのローンについても、グリーンローン、ソーシャルローン、サステナビリティローンの評価事例が公表されています。少し異なる観点では、不動産の賃貸借契約において、省エネや執務慣行の改善等の条項を規定するグリーンリースと呼ばれる契約が見られるようになっています。これらは、上場・非上場(私募)を問わず今後の不動産/インフラファイナンスマーケットにおいて主流なものとなっていくことが想定されます。

当事務所では、これらのESG/SDGsに関連する不動産/インフラファイナンス案件の豊富な経験を基に、開示書類や契約書の作成及びレビューを始め各種のアドバイスを提供します。

 

個別テーマ5:インパクト投資ファンド

  • ストラクチャーの検討、契約書作成・検討、規制対応、期中の運営アドバイス

投資を通じて社会的及び環境的なインパクトを生み出し、かつ、金銭的なリターンも確保することを意図する、インパクト投資ファンドを設立する流れが日本でも広まりつつあります。これらのファンドは、貧困、家族、環境など、様々な社会的課題の解決を目指しつつ、プラスの期待収益率を目指す点に大きな特徴があります。

インパクト投資ファンドは、投資信託として設定されるもの、投資事業有限責任組合など組合形式のビークルで組成されるものなどが存在し、今後も色々なストラクチャーの検討が進んでいくことが想定されます。

当事務所は、投資ファンド案件の豊富な実績を有しており、ファンドの組成地、ビークルの選定を始めとするファンド・ストラクチャリング、その後の契約書のドキュメンテーション、金融商品取引法などの関連法規に関するアドバイスなど、案件の立ち上げから運営に至るまで、あらゆるフェーズでの有益なアドバイスを提供いたします。

 

個別テーマ6:ESGと株主対応

  • ESGに関わる株主との対話、ESG関連の株主提案その他の株主アクティビズムへの対応

ESGに関する投資の隆盛に伴い、投資先との対話等においてもESGが重要なテーマとなっています。欧米では、ESGをテーマとする株主アクティビズムが盛んに行われており、その主体も、いわゆるNGO/NPO株主から、徐々に投資ファンドへと拡大しています。

このような世界的潮流の中、日本においても、ESG要素を取り入れた株主アクティビズムが勃興しており、その内容も、ESGの「G」から、徐々に「E」や「S」へと拡がりをみせています。新型コロナウイルス問題も、この流れをとめるどころか、むしろ「S」を中心に、株主の提案活動の活発化に繋がっています。

当事務所は、これまでアクティビスト・ファンドを含む株主対応を支援してきた実績を豊富に有しており、その実績に基づく知識・経験と、近時のESG投資の隆盛の背景や株主の属性ごとに異なる動機・目的に関する理解を融合し、中長期的な企業価値の向上に資する助言を提供します。

 

個別テーマ7:ビジネスと人権

・人権方針その他の規則や契約書等の策定支援、人権デュー・ディリジェンス支援、有事対応

日本企業にとって、「ビジネスと人権」の観点からの対応は益々重要となっています。

2020年に発生した新型コロナウイルスのパンデミックは、社会的に脆弱な立場にある者の人権がいかに侵害されやすいかを露わにしました。また、2020年はESG投資等が益々注目された一年ともなりました。そして、2020年10月には、日本政府が、「ビジネスと人権」に関する「国別行動計画」(National Action Plan、NAP)を策定・公表しました。

さらに、近年、英国現代奴隷法や豪州現代奴隷法、オランダ児童労働DD法など、欧米諸国を中心に、立法化の動きも加速しています。NGO・NPO等だけでなく、投資家・金融機関等による人権問題に対する姿勢も厳しいものになってきています。

こうした動きを受け、日本企業においても「ビジネスと人権」を巡る対応の優先順位が上がってきており、今後はその対応をさらに大きく進めることが期待される状況となってきています。

当事務所では、「ビジネスと人権」分野の専門性・経験等をもとに、人権方針その他の規則等の策定や、人権の観点を意識した各種契約書の作成等を支援しております。また、サプライチェーンや自社グループ会社等に対する人権デュー・ディリジェンスの実施の支援、さらに、実際に人権を巡る問題が生じた場合における調査・公表、ステークホルダー等との対話・協働の支援、再発防止策の策定支援等のサポートを行っております。

本特集に関連するニュース、当事務所の弁護士による著書/論文・セミナー・ニュースレター情報等

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セミナー

2021年1月14日(木)~2021年4月13日(火)配信
梅津 英明『「ビジネスと人権」の基礎と2021年に企業に求められる対応 ~潮目が変わり始めた2020年の最新動向を踏まえ、2021年に求められる対応を解説~』

当該業務分野に関連する弁護士等

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