2022年8月18日 事務所関連情報

林 眞琴 弁護士が入所しました

当事務所は、2022年8月1日付で、本年6月に検事総長を退官した林 眞琴 弁護士を客員弁護士として迎えました。
林弁護士は、東京地方検察庁特別捜査部等で捜査・公判実務に携わり、東京高等検察庁検事長、検事総長等として各種刑事事件の処理を指揮する一方、法務省矯正局総務課長、最高検検察改革推進室長、法務省刑事局長として、刑事立法作業のみならず検察改革においても中心的な役割を果たしてこられました。

林弁護士が当事務所に参加し、当事務所のリソースを活用することで、同弁護士は、その広い視野からの識見・経験を社会に還元することが可能となり、当事務所としても、公益増進に寄与するとともに、これらの分野における依頼者のニーズに、より的確に対応できるものと考えております。
当事務所としても、林弁護士の入所により、企業関係の刑事法務や危機管理において、更に充実したリーガルサービスを提供できるよう努めてまいる所存です。

森・濱田松本法律事務所

林 眞琴 弁護士からのご挨拶

謹啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

 さて、私は、本年6月24日付をもちまして、検事総長を退官し、この度、森・濱田松本法律事務所に客員弁護士として入所させていただくこととなりました。
 1983年検事に任官して以来39年余りのうち、在フランス日本大使館勤務の3年間を除き、検察庁と法務省にほぼ18年ずつ勤務しました。その間、東京地検においては、特捜部で2度にわたり勤務して、大型の贈収賄事件や企業犯罪等の捜査に従事しました。その後、2003年からは法務省矯正局総務課長として、いわゆる名古屋刑務所事件に端を発した行刑改革を担当し、弁護士会の方々等とも力を合わせながら、約100年ぶりとなる監獄法の全面改正を実現しました。2011年からは、最高検検察改革推進室長として、大阪地検特捜部検事による証拠改ざん事件に端を発する検察改革を推し進め、2016年には、法務省刑事局長として、取調べの録音・録画やいわゆる司法取引の導入等を内容とする刑事訴訟法等の大改正を成立させました。そして、本年6月に、刑事局長のときからの宿願であった、懲役刑と禁錮刑を廃して拘禁刑に一本化する115年ぶりの刑法改正が成立したことを見届けて、検事総長を退官することができました。検事としての限られた時間において、監獄法、刑事訴訟法、そして刑法といった刑事法の基本法の大改正に携わることができたことは、とても幸運であったと追想しているところです。
 今後は、当事務所の一員として、微力ながら、これまでの知識や経験を活かして、いささかなりとも社会のお役に立てられればと考えておりますので、どうぞよろしくお願い致します。

謹白
2022年8月吉日
弁護士 林 眞琴