2008年10月1日 事務所関連情報

但木 敬一 弁護士が入所しました

但木 敬一 弁護士が当事務所に入所いたしました。

但木弁護士からのご挨拶

拝啓

虫の音と月をしみじみと味わう時節となりました。貴台におかれましては、ますます御清祥のこととお喜び申し上げます。

さて私こと去る6月30日、検事総長を定年退官し、39年余にわたる法務・検察活動に終止符を打ちました。検事として事件に取り組んだ若き日、国会・官邸・弁護士会との折衝に明け暮れた法務省での毎日、検事正・検事長・検事総長として部下職員とともに事件や司法改革の実践などに腐心した日々。顧みれば、実に短くも充実した歳月でありました。これもひとえに皆様方の御指導の賜物と感謝申し上げます。

特に60 年ぶりの司法の大改革に参画できたことは幸運であったと思っております。司法にとって、国民との距離を埋め、その支持と理解を深めることはまさに喫緊の課題であります。それと同時に自己責任を問われる立場に立たされる国民にとっても、公正で透明性のある司法の判断が迅速に行われることは、必要不可欠の生活条件であると思います。私は裁判員制度をはじめ沢山の課題を後輩たちの背に残したまま法務検察の場を退きましたが、今後は弁護士の立場から、志を同じくする皆さんと手を携えて司法改革の完成に向けて頑張っていきたいと思っております。

退官後のんびりと一人事務所で過ごしておりましたが、日常的に相談協議する相手に恵まれない不安感を払拭できず困っておりましたところ、森・濱田松本法律事務所からのお誘いを受けました。同事務所が弁護士会活動にも熱心で、司法改革においても、司法支援センターや法科大学院等に人材を投入し、さらに同センター・公設事務所などに勤務予定の弁護士の養成を引き受けるなど積極的に取り組んでいることはよく存じておりました。また、企業や団体におけるコンプライアンスの向上に熱心に取り組んでいるとのお話を伺い、私にとって願ってもない働き場であると考え、お誘いを受けることといたしました。今後は森・濱田松本法律事務所の客員弁護士として、微力ながら良き社会の実現のために力を尽くして参りたいと願っておりますので、宜しくお願い申し上げます。

敬具

2008年10月吉日  但木 敬一

  • 弁護士等
    但木 敬一